やり直しがきかない「一発勝負」。
プレッシャーの先にある面白さ
Mさん(入社2年目)
「高い精度を維持したまま、数多く、速く量産する。」
これが本当に難しくて、面白い。
リバテックに入社して2年目。現在は製造技術部でV760などの大型加工機を操り、日々ミクロン単位の精度と向き合っているMさん。社内外を巻き込んで加工時間の大幅短縮を実現する一方で、次なる課題にも冷静に目を向ける実直な姿勢を持っています。今回は、そんなMさんに日々の業務のやりがいと、モノづくりへの熱い想いを伺いました。
社外を巻き込む行動力で、1個あたり「30分の時間短縮」を実現
—— 現在の担当業務について教えてください。
ある部品の加工工程を担当しています。主に外観や溝などの異形加工ですね。穴あけなどのマシニング工程は別の担当者がいるため、私はV760という大型の機械を使って、ひたすら量産加工を行っています。入社2年目ですが、大きな機械を任せてもらえていることにやりがいを感じています。
—— 最近、業務において大きな成果を上げられたそうですね。
はい、現在の大きな課題だった「加工時間の短縮」で一つの結果を出すことができました。具体的には、L1のミル工程における溝加工の見直しです。これまで、少しずつ繰り返し削っていく工程(パス)を組んでいたのですが、それを減らして一気に削り出すように加工プログラムを変更しました。
周囲を巻き込み、目に見える結果を出す
この改善は、自分一人の力や社内だけで抱え込んでも解決できないと思ったんです。そこで、工具メーカーの担当者さんにも直接相談を持ちかけました。 一緒に試行錯誤を重ね、特注の工具を作り上げて対応した結果、1個あたり約30分もの時間短縮に成功しました。自分から発信して周囲を巻き込み、目に見える数字として結果が出たことは大きな自信に繋がりましたね。
改善の先に見えた、次なる「手作業」の壁
—— 素晴らしい成果ですね。ただ、新たな課題も生まれていると伺いました。
そうなんです。加工スピードが上がり早く削れるようになった分、今度は「切り粉の排出性」が悪くなってしまいました。機械内部に切り粉が溜まりやすくなり、それが残ったまま次の加工に入ると、機械に噛み込んで重大なトラブルに繋がる恐れがあります。そのため、現在は機械を止めて手作業で丁寧に取り除くという泥臭い対応を余儀なくされています。
また、後工程で行う加工液の拭き取り作業もすべて手作業です。加工時間は短縮できたのに、この手作業が新たなボトルネックになってしまい、想定通りに生産数が上がっていないのが現状の歯がゆいところですね。
現在は1台の機械で50個ごとに工具を外して付け替えながら段取りを行っています。ただ、将来的には工場の移転に伴い機械がもう1台増設される予定なので、そうなれば段取りの負担や手作業の課題も大きく軽減されると見込んでいます。それまでは、今できる最善の作業を実直に続けるだけです。
やり直しがきかない「一発勝負」。プレッシャーの先にある面白さ
—— 前職も製造業とのことですが、他社を経験しているからこそ感じるリバテックの強みは何でしょうか?
一番は「加工装置の種類が豊富で、多様な異形加工に柔軟に対応できること」ですね。これは前職の視点から見ても、リバテックの大きな強みだと実感しています。
—— 今加工されている基本となる部品は、非常に高い精度が求められるそうですね。
はい、要求精度は5ミクロン(0.005mm)です。単に「精度の高いものを1つ作る」だけなら時間をかければできます。しかし私たちの使命は、「その高い精度を維持したまま、数多く、速く量産すること」なんです。これが本当に難しくて、面白いところでもあります。
常に機械や工具の状態を把握し、微調整を繰り返しながら慎重に加工を進めています。やり直しがきかない一発勝負の世界なので、失敗が許されない厳しいプレッシャーは常にあります。でも、そのヒリヒリした環境のなかで、V760のような大きな機械を思い通りに操り、高精度な部品を量産し続けられるようになってきたことに、確かな手応えと成長を感じています。
【編集後記】
入社2年目にして、自ら工具メーカーに掛け合い特注工具を作るなど、現状に満足せずアクションを起こすMさんの「巻き込み力」が非常に印象的でした。5ミクロンというシビアな世界での「一発勝負」のプレッシャーを重圧と捉えるのではなく、職人としての誇りや楽しさに変えていく姿に、これからのリバテックを支える頼もしさを感じました。